最近私が赤単プリズンを構築する際に考えている『必須枠』のリストです.もしかすると『必須枠』と言わず『必須スロット』『固定枠』といった表現のほうが分かりやすいかもしれません.同じ意味です.私が『必須枠』を考えている目的は,『必須枠』と『自由枠』を分離し,『自由枠』のみを変更することでデッキの強みやコンセプトを見失わずにいろいろな型を試すことです.
以下,『必須枠』についてです.

2019.02.09現在
メイン
土地(19)
4《裏切り者の都》
4《古の墳墓》
11《山》

クリーチャー(7)
4《猿人の指導霊》
3《月の大魔術師》

呪文(22)
4《血染めの月》
4《虚空の杯》
2《三なる宝球》
2《罠の橋》
4《金属モックス》
4《反逆の先導者、チャンドラ》
2《焦熱の合流点》

以上,計必須枠48枚(自由枠12枚)

サイド
2《削剥》
2《硫黄の精霊》
2《トーモッドの墓所》※
1《三なる宝球》※
1《罠の橋》

※:他の似た役割のカードでも対策可.

以上,計必須枠8枚(自由枠7枚)

必須枠を紹介してきました.
これから自由枠,すなわちメイン残り12枚,サイド残り7枚に何を入れるかを考えていきます.

なぜ上記を必須枠と考えているかは後ほど.

まず土地についてです.
私は赤単プリズンは《山》(赤)と無色2マナランド(◇◇)の2色デッキだと捉えています.
無色2マナランドとは《裏切り者の都》《古の墳墓》です.
そのため,構築に際しては呪文の選択に注意が必要です.例えば,同じ赤の3マナ呪文でも無色2マナランドと《山》(or《金属モックス》)からマナを出せば,2赤は実質2マナ呪文です.一方,1赤赤は額面通り3マナ呪文であると考える必要があります.サイドが《火山の流弾》ではなく《コジレックの帰還》であるのはマナ基盤の都合です.
また,無色2マナランドは強力でありながらデメリットも強く使いづらい土地です.《血染めの月》は相手をマナ拘束するのと同時に,自分の特殊地形も"マナ拘束"して尖った部分を丸くします.《山》になれば2ライフペイも他の土地出たら生贄のデメリットも帳消しです.

次に呪文です.必須枠の呪文は以下4つの要素から構成されています.

①プリズンカード 15枚 (25%)
②マナ加速 8枚(13%)
③フィニッシャー 6枚(10%)
④アド獲得手段 6枚(10%)

メインからデッキの25%にあたる15枚のカードが相手の動きを縛るプリズンカード①で構成されています.《血染めの月》,《虚空の杯》,《三なる宝球》,《罠の橋》のことです.これらはレガシーの多色かつ軽量マナ呪文が豊富な環境に非常によく刺さります.これらを(できたら先手)1t目から叩き付けて行き,相手に対処を迫ります.相手が対処にもたついているor対処にwillを切るなどリソースを消費し息切れしているうちに,③の役割を担うフィニッシャーで素早く削り切るか,④のアド獲得手段で1:多交換を繰り返し優位に立とうとします.

ここで③,④の役割を担うカードが少ないことに気付くと思います.
《反逆の先導者、チャンドラ》,《焦熱の合流点》は③,④を兼ねるとして私は数えています.

これらを踏まえると自由枠の優先順位は以下A>=B>C>Dの順だと考えられます.
A. 強力なフィニッシャーを増やす
B. フィニッシャー兼アド獲得手段を増やす
C. アド獲得手段を増やす
D. プリズンカードを増やす

A>=B>C>Dのとしたのは赤単プリズンはソフトロックだからです.
X=1で置いた《虚空の杯》は点数で見たマナコストが2の呪文に何の影響も及ぼしません.
また,《血染めの月》は基本土地でロックが外れますし,
《三なる宝球》は単純に土地を伸ばせばワンアクションを許してしまいます.
あくまで相手がモタついているうちに殴り切るのがこのデッキの理想型だと思います.
その王道を往くのが①8 Rabble型です.
Aの役割を担うカードを重点的に入れています.

①8 Rabble型
メイン
4《ゴブリンの熟練扇動者》
4《軍勢の戦親分》
1《熱烈の神ハゾレト》
2《焦熱の合流点》
サイド
1《削剥》
1《硫黄の精霊》
1《コジレックの帰還》
2《ウルザの後継、カーン》
2《沸騰》
1《熱烈の神ハゾレト》

2/4(月)(上記と比べて合流点,削剥の枚数が少なめです)
グリグシス・デルバー○×○
白スタックス○○(○○)←時間余ってフリプ
ジェスカイ石鍛治×○×

2/5(火)
ドレッジ×○×
---
赤単プリズン○×○
カナスレ○×○
デスタク×○×

②フレンズ型
先ほど「あくまで相手がモタついているうちに殴り切るのがこのデッキの理想型」
と言いましたが,さっさと殴り切るのが難しいマッチも存在します.例えば,《石鍛治の神秘家》から《殴打頭蓋》をサーチされてしまい,召喚酔いも解けている状態だとしましょう.月あかり照らす荒野を仲間と駆け抜いていたときは非常に頼りになった《ゴブリンの熟練扇動者》がこの状況ではとても頼りなく思えます.そこで,デスタク,青白石鍛治,奇跡などの対コントロールを意識した編成を試しました②フレンズ型,すなわちプレーンズウォーカーを増やしたリストです.
優先順位のBの部分を意識してロングゲームを制することを考えています.

メイン
4《ゴブリンの熟練扇動者》
1《ピア・ナラーとキラン・ナラー》
1《紅蓮の達人チャンドラ》
2《ウルザの後継、カーン》
2《焦熱の合流点》
1《罠の橋》
1《交易所》
サイド
1《削剥》
1《硫黄の精霊》
1《コジレックの帰還》
2《沸騰》
1《魔術遠眼鏡》
1《Anarchy》
1《熱烈の神ハゾレト》

2/7(木)
デスタク○××
デスタク×○○
pox×○×

《交易所》はお試しです.引いても嬉しい場面がありませんでした.要らないです.この日は2/7以前に《石鍛冶の神秘家》を擁するデッキと複数当たってボコボコにされすぎて《Anarchy》が入りました.やりすぎです.バランスを取れたサイドを(戒め).《ピア・ナラーとキラン・ナラー》から出てきたトークン達は《火と氷の剣》を担いだクリーチャーや《殴打頭蓋》からプレーンズウォーカー達を守ってくれるので心強かったです.《秘密を掘り下げる者》もいい感じに止められますし,これから私はしばしば採用すると思います.

③舞台照らし型
舞台照らし型はこれから試そうとしているものです.
《舞台照らし》はライブラリーの一番上2枚を追放し,次のターン終了時までプレイできる赤1つ含む3マナのソーサリーです.優先順位としては比較的低いCのアド獲得に入りますが,対戦相手がターン中にライフを失っていた場合,代わりに1マナで唱えることができます(絢爛).
赤は対戦相手に直接ダメージを通す呪文が多く,このデッキでは《焦熱の合流点》やチャンドラ達が絢爛達成を手助けしてくれるため,息切れすることなく強力な呪文の対処を相手に迫り続けることができます.強力なカードを連続で叩きつけて対処を迫るこのデッキの特性とマッチしていると思い,この型を考えました.点数で見たマナコストが3であるため,《虚空の杯》と喧嘩せずしっかりアドを稼いでくれそうです.残念なことにまだ試していません.

メイン
4《ゴブリンの熟練扇動者》
1《紅蓮の達人チャンドラ》
1《チャンドラ・ナラー》
3《舞台照らし》
2《焦熱の合流点》
1《罠の橋》
サイド
1《削剥》
1《硫黄の精霊》
1《コジレックの帰還》
2《沸騰》
2《魔術遠眼鏡》
1《ピア・ナラーとキラン・ナラー》

試してみて気が向いたらまた何か書いてみます.

最後にですが,赤単プリズンにはもっと多くの型が存在します.
例えば,昔のドラゴン・ストンピィ のようにドラゴンをフィニッシャーに据えたり,罠の橋を思い切ってサイドのみとしゴブリン・ストンピィ風の構成にしたり,血染めの太陽を採用してエルドラージ・ストンピィとハイブリッドさせたり……などいろいろです.その場合は上述の『必須枠』はまた異なったものとなるでしょう.
2018年11月に再開したばかりで勉強不足な私なりに最近考えていることをまとめてみました.拙い考察ですが少しでも赤単プリズンに対して考える糧になれば幸いです.

追記:
サイドのことについて書けていませんでした.
主に不利なデッキの対策をしています.

・《硫黄の精霊》→デスタク
・《削剥》→石鍛治パッケージ対策,薬瓶破壊,デルバー除去,など……入れているととても便利.
・《罠の橋》→アンフェアなデカブツ対策(マリット・レイジ,エムラクールなど)
・《三なる宝球》→ストーム,チェーンコンボ
・《沸騰》→奇跡など青いデッキには致命的

もしかするとストーム系への対策が不十分かもしれません.
《瘡蓋族の狂戦士》は入れてもいいですね.

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索